最近のF1中継を見ていると、頻繁に「アンダーカット」と言う言葉が出て来ますが、「アンダーカット」とは戦略の名前であり、おそらくF1解説の川井ちゃんが作った言葉だと思います。
「アンダーカット」とは、ものすごく簡単に説明すると、
タイヤ交換によって、タイムが速くなるとわかっている場合、(例えば、ハードタイヤ→ソフトタイヤに交換の際に、基本的にはソフトタイヤの方が速く走れると言われているので)残りの周回数にタイヤが持つと判断した場合、ライバルより早くピットに入り、ピットアウト直後にスパートをかけて、上位進出を狙うという戦略です。
昔のブリジストンタイヤなら、この戦略は通じませんでした、なぜなら、ブリジストンタイヤはソフトもハードもそれほどタイムに差がなく、走り切れたからです。
しかし、現在使用されている、ピレリタイヤは、ソフトとハードのタイム差が激しく、ひどい場合は、ソフトタイヤの場合に、1周につき1秒以上ハードタイヤより、速く走れる場合があります。
そうなると、レース中に、争っている車がハードタイヤを装着していれば、先にピットに入る事によって、ソフトタイヤに交換し、その後スパートをかければ、2~3周走れば、2~3秒以上速く走れる計算になります。
そしてライバルがピットインした際に、オーバーテイクするという戦略です。
ブリジストンのタイヤは、急激にタイムが落ちる事が少ないタイヤでしたが、ピレリタイヤは、タイムの落ち込みがひどいタイヤなので、この戦略が通じるんですね。
F1の戦力は、本当に考えつくされていて、こんな戦略を考えられるのは天才だなとよく思う事があります、時代によって変わっていく、F1戦略ですが、近代F1では、「アンダーカット」はかなり効果的な戦略になっています。
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