2018年のプロ野球は新しい制度が導入されなした。
大きく2つの制度が導入されました、まずは申告敬遠です。
申告敬遠は、守備側の監督が球審に敬遠する意思を伝えると、投手がキャッチャーにボール球を4球投げなくとも打者は四球となります、要は審判に申告敬遠した時点で、打者は1塁にいくことになります。
試合時間短縮のために導入された制度です。
もう一つ、追加された、新しい制度としては、リクエスト制度です。
リクエスト制度とは、本塁打かどうかの判断や全ての塁でのアウト、セーフの判定に対して使うことができ、監督がベンチ前に出て、手で四角をつくるジェスチャーで球審にリクエストを要求します。
リクエストの権利を行使できるのは9回までに2度で、延長戦になると権利が1度追加されますで、判定が覆った場合は、権利の回数は減らずに残りますが、判定通りの場合は回数が1度減ります。
審判員は控室でテレビ中継映像を確認し、5分以内に結論を出さなければなりません、検証中は球場の大型ビジョンで同じリプレー映像が流れて観客も見ることが出来ます。
このリクエスト制度の導入で、判定が覆ることがあるので、試合的には面白くなったと思います。
しかし、それによって問題も発生しています。
2018年6月22日のオリックスVSソフトバンク戦(ほっともっと神戸)で決勝ホームランで「誤審」がありました。
3-3の延長10回に、ソフトバンクの中村晃選手が右翼ポール際に飛球を放ち、当初はファウルと判定されたのですが、ソフトバンクの工藤監督からのリクエストを受けて、映像でプレーを見直した結果、覆って2点本塁打となり、そのままソフトバンクが勝った。
しかし、試合後、この判定をめぐりオリックスの福良監督が審判団に抗議しました、再度、映像を検証した結果、審判団は「最初の判定通り、ファウルだった」と認めた。
結果的には、リクエストの判定が間違えていたという何ともお粗末な結果になってしまいました。
なぜこんな事が起こってしまったのか自分なりに考えてみました。
まず、NPBでリクエスト制度を導入したのはいいのですが、球場によってカメラの台数も違います。
球場によって、カメラの台数が違うということは、検証する映像が球場によって違うということです、これが全ての原因だと思います。
アメリカのメジャリーグでも、チャレンジ方式という同じ制度が導入されていますが、全く内容が違います。
MLBのチャレンジ方式の制度を聞いたときは、やっぱりメジャーリーグはすごいと改めて思いました。
これが、MLBのチャレンジ方式です。
2014年からは拡大されチャレンジ方式が採用された。チャレンジ用のスタジオをニューヨークに建設し、30球場それぞれに7~12台設置されたカメラの映像を一括管理。1日8人の分析担当審判員が各球場の審判員と連絡を取り合い判定を行う。監督には試合開始から7回までに1度、8回から試合終了までに2度、判定に異議を申し立てビデオ判定を要求できる権利が与えられる(異議申し立てが認められた場合は最高2回までを上限として、再びチャレンジ権利を得ることができる)。ボール、ストライクの判定は対象にならない。チャレンジの要請はタイムをかけてから30秒以内に行わなければならない。また、チャレンジを実行してから2分以内に判定が決まらなかった場合は判定は変わらずそのままとなる。
簡単に説明すると、全ての球場に対して、カメラの台数がきちんと決められているんです。
ということは、どの球場でも同じような映像が見れるんです。
日本のように、球場によって差がないので、きちんとしたジャッジが出来るんです。
先日の誤審も、ほっともっと神戸だったので、カメラの台数が少なかったので起こってしまった誤審だと思います、京セラドームならカメラの台数が多いのでこのような誤審は起こらなかったと思います。
そしてさらに、チャレンジ方式のすごいのは、チャレンジ用のスタジオをニューヨークに設置して、8人の分析担当審判員がその映像を元に正式なジャッジを行うんです。
日本のプロ野球で例えれば、東京にリクエスト制度を判断する専門のスタジオを作って、8人の審判で東京から公正な判断を行うという事になります。
現在のNPBでは、リクエスト制度は球場任せになっていますが、MLBではニューヨークで一元管理しているという事になります。
日本プロ野球でも始まったばかりの制度なので、これから改良されていくと思いますが、それにしてもメジャーリーグはさすがに素晴らしいなと改めて思いました。